アクアマリンの石を
持ってみえたお客様。
「娘が生まれた時に
記念に買った誕生石を
宝石にお仕立てしたい」
というご依頼でした。
一からデザインを
決めていきます。
アイテムはペンダント。
夢子さんが担当をして
どんな雰囲気がお好きかどうかを
聞き取っていきます。
イメージをつかんで
見積もり作業をしている間に、
他に何か
持ってきたものがあれば、と
声を掛けました。
「はい、あります。」と
出してきた
その宝石の数の多さに
驚きました。
「今日はお時間はありますか?
一日掛かってもいいですか?」と
聞いたほど。
一つ一つの宝石を
金・プラチナ・その他に分けながら
クリーニングをしていきます。
お客様はその間、お友だちと
約束のランチにお出掛けに。
これは
こうしましょう
あれは
ああしましょう
宝石を着けない彼女が
この宝石をどう整理していくか。
手放すつもりなら、
何を残せばよいのか。
強くアドバイスしたのは、
一度に処分をしないこと。
現金に替えてしまったら
あっという間に消えてしまうから。
一つ手放したら
一つ何か
意味のあるモノや
意味のあるコトに
代えていくこと。
例えば
宝石がお好きだったお母様は
真珠も何本も持ってみえて、
どれも素晴らしいものの、
バロックだったので
お葬式には使えないものでした。
それならば
使わない宝石を売って
冠婚葬祭に使える真珠に代えていく
、とか。
アドバイスを聞きながら
いろいろと
思い出したこともあったみたい。
私も父が亡くなって
しばらく
急に涙が出ることもあったなぁと
思い出したりして。
しばらくは手をつけることが
できなかったという気持ちが
すごく理解できました。
アクアマリンの石は
CADを使って設計するのが
一番好みに近づけると
判断しました。
宝石と同じく
着物もたくさん
遺されたみたい。
今度は着物を持ってきたい
と言うので、
目利きなおばさんに
見てもらおうと思っています。
誰に頼っていいか、
分からないもんね。
分かること
出来ることは
力になろうと思わせてくれる
素直なお客様だったのでした🌸