虫の知らせ

「虫の知らせ」とは、
胸騒ぎだけでなく、

脳が大量の
言葉にできない情報を得て、

そこから推理をしている
結果であるという考えも
あるそうです。

今日経験したことは、
そこから更に、人類が

生き延びてこれた祖先からの
末裔だから
勘が働く機能があるのか

、と思った事が
いくつかありました。

木曜日はいつも
着物を着て行くのですが、

今朝に限って
着付ける時間が無くて
洋服を着ました。

そして着けた久々の
蝶々のネックレス。

お店に到着すると男子が
「見てみて!サナギが羽化して
蝶々が出てきた!!」、と。

少しずつ羽根を
広げていきます。

蝶々つながりが嬉しくて
何枚も写真を撮って、

数ヵ月もしていなかった
胸元の蝶々を

何故か手に取った今朝の自分の
勘を不思議に思いました。

羽を乾かした蝶々は
すぐに飛んで行ってしまいました。

🍀

お昼前。

いつもご夫婦でご来店される
お客様が

今日はお友だちと
おみえになりました。

「お世話になりました」
と言うので

「なになに?!なにも
お世話なんてしていないのに」

、と返すと
ご主人様の話に。

天に召されたと聞いて
信じられない。

去年の春先。

趣味のカメラで
個展を開かれた時。

名古屋のギャラリーまで
お邪魔して

生き生きと作品の話をされる姿しか
思い出せない。

つい昨年末の
クリスマスには、

念願であった

娘さんを主人公にした
絵本を出されて

持ってきて下さった
ばかり。

https://nihondo-japan.co.jp/blog/46281

その時だったかな。

赤と白の珊瑚の数珠を
奥様に買われたのは・・・。

「安いものでは無いのに
色々買ってもいいと言った時には、

虫の知らせで自分の身体のことを
わかっていたのかも」と、奥さま。

無垢な笑顔で
ニコニコされている姿しか
想像出来なくて、

毎年いただく
優しい写真作品のカレンダーが
悲しくて、

東京の息子さんが
名古屋の赴任になられたと聞いて
それも不思議でした。

🍀

話を聞いてから
お茶のお稽古に行って
静かな空間で

体が覚えているまま
作法するうち頭が空っぽに。

頭の中に積み上がったことが
あっても

いつもこの時間で一旦
無しになります。

お稽古が済んで
仲間と話すうち、

着物を着ていたらきっと
気持ちがかしこまって

こんなに話し込むこと、
無かったかも、と思いました。

自分の気持ちが素直になれたのも
ひとつの導きかな。

自分にとって
ありがたい時間でした。

一日が終わって
思わなかった事がたくさんで。

でも、すべてが
そうなるために繋がっている
気がして。

虫の知らせを察知して
生き延びてきた人間の

子孫の集まりの世界を
生きている。

そんな事まで感じた
一日だったのでした。