センチメンタルジュエリー

リモデルをした宝石は
【センチメンタルジュエリー】と
言います。

ただの宝石なのではなく、
思い出や感情が
その宝石に宿るからです。

同級生が

「お里のおばあちゃんの
ダイヤリングをどうするのがいい?」

、と相談しに来ました。

作り直したら
弟のお嫁さんに渡そうかな
と言うので

「それを着けるのは
貴女がふさわしい」

、と
アドバイスをしました。

お嫁さんにはお嫁さんの
思いのある人からもらった
宝石を着けた方が幸せ。

人のをもらっても、ただの
ダイヤモンドになってしまうから。

貴女だから着ける度に
おばあちゃんを思い出す。

その宝石も
大切にしてもらえる。

そう伝えたら

「じゃあ、そうする!」と
素直に嬉しそうにしてくれました。

普段から着けやすい
ペンダントに。

動いた時に
少しコロンコロンと
動きがあるように。

全身鏡でチェックして、
ネックレスの長さは60cmに。

バランスが良い✨

「私ね、このダイヤモンドを
初おろしする日は決まっているの。」

俳句を勉強している
彼女は、

銀杏の街、祖父江町が主催する
俳句大会で優秀賞になり、

来月には
授賞式があるのだとか。

そこで初めて
着けたいのだ、と。

どんな俳句で?と聞いたら
紙に書いてくれました。

そうか・・・

俳句を詠む視点があるから、
色んな気付きが面白いんだ!!

それからは
珍問答。

「日本とイタリア、わかる?」
「わかるわかる。」

「これ、わかる?」
「わかるわかる。」

「今朝、登る白蛇のお軸に
寄せ集めたお花を活けてみたんだ。
もうちょっと横にすればよかった。」

「いいよいいよ。」

ディスプレーや生け花の本を見て
盛り上がりました。

帰り際。

「このダイヤモンドに
名前を着けて欲しい」と言われました。

「じゃあ、
おばあちゃんの名前がいい」
と答えると

「わかった。
ヨネちゃんにする」

ヨネちゃん。

ずっと箪笥に
眠っていた子だったから、

華やかな舞台の上できっと
堂々と彼女の胸元に✨

そんな日が来て
よかったね❤️と思いました。