午前中に電話が入ったのは、友の友。瀬戸に来るついでに、娘を連れて行くから宝石の話をしてやってほしいということでした。宝石の説明?何についてどういったことを話したらよいのかを聞かないまま、了解しました。
お二人がみえて最初の相談はおばあちゃんから譲られた真珠のこと。その真珠はいわゆる本物ではないけれどおばあちゃんの気持ちを考えたら大事にしたい一つの宝物です。二連と一連とこの二本を今、どのようにしておくのがよいのかの相談だったのでした。
娘さんの心配は、弔事の時に着ける真珠を持っていないこと。おばあちゃんの真珠が本物でなくても使いたかったけれど、中途半端に長いものでした。だから直したい。
お母さんはいずれお道具として真珠を買う心つもりはあるみたいだけれど、まずは自分のものをくれたおばあちゃんの気持ちにそった対応をしてから・・・。宝石を扱う者としては、ワイヤーに通して直せばいいことだけれど、いずれは使わなくなることを知ってそれに修理のお金を出してもらうのはもったいない。さて、どうするか。
やったこと。二連の短い方が、ちょうど40cmのbestサイズ。それを丸ごと二連の金具から外して、一連の金具に移植しました。二連の方には一連の中途半端な長さだったのを移植しました。これで完成。一連と二連はそれぞれ長さのバランスに変化があっただけで、アイテムとしては以前とかわらずです。サービスの範囲だったので無理にお金をかけることなく、今一番良い形に収まりました。
今度は、店頭の真珠を見ながらお勉強の時間です。あこや真珠は見た目、白い珠の連なだけでおなじように見えます。だからお値段の差が分からない方も多いと思います。だからこそ時間をかけてじっくりと見比べます。それが一番の勉強。
色々説明をしながら見てもらい、最初は「違いがわからない。」と言っていたのが、じっくり小一時間も経つと「ああ、わかった!見えた見えた!すごい!」となりました。最後にはお値段を隠して「どの真珠のお値段が高いか?」クイズをしたら、母子共にちゃんと見分けることが出来るようになっていました。すごいことです。
たしかに真珠のことを教わりたいと思っても、機会はほとんどないのかもしれません。今度真珠を買うときには、今日の知識を生かしてえらんでもらえたらと思っています。
この時間の余裕のあるコロナ禍、自分も初心に返って宝石の勉強をちゃんとするのもいいなと思いました。
そして、宝石の話が聞きたい方には知る限り、宝石のことを話して知ってもらう機会になれば有意義だな~と思ったところです。
終わりにはすっかり慣れてくれた娘さん。怖がらずに宝石を触ってくれました(笑)