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無理に はめたリング

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先代のお得意様で、自分よりも
日本堂との付き合いが長いお客様。
お母さんと仲が良くいつも元気で、
その勢いに圧倒され
少し遠慮をしながら
お相手をさせて いただいてきました。
今日は久しぶりに
お目にかかりました。
宝石が大好きで良いものを
たくさん
お持ちなのですが
少し痩せられて 指の肉が落ち
大きな宝石がかっこよく 
着けられなくなったそうです。
「それでもやっぱり宝石はいいね〜」
一生懸命にケースをのぞきこんでいます。
指の節は太いままなので
着けてしまうと
痩せられた指では
クルクル回ってしまいます。
それでも
「どうしても普段に着ける
ダイヤモンドのリングが欲しい」と
おっしゃるので
お勧めしたのは
ハーフ エタニティーリング。
裏側が表にきても
さほど 苦になりません。
店頭サイズのリングを
はめようとされるのですが、
どうしてもギリギリ
節を越える事ができません。
「もう、無理しなくていいじゃない」と
声を掛けられると
「嫌やわ!気に入ったんだから!
〈眺めるだけでもいいから〉絶対に欲しいのっ!!」
メーカーで
そのサイズをオーダーで作ると
4週間かかると言うと
「それではダメ」、と先代。
改めて
サイズ直しで対応できるか
メーカーに聞くと
サイズアップも
〈ほんの少し〉との返答。
ほんの1番・・・
『このリングを外すことは
、もうない』
そう言い切られたので
それならその〈ほんの少し〉を
越えさせてみよう、と
強行手段で入れることに。
痛くないですか?
    「痛ない」
大丈夫ですか?
     「痛ないから やって」
痛くないと言いながら
かなり我慢されていると思いつつ
力強く押していき
スポンと
入ってくれました。
「あー、嬉しい!!よかった❤!」
指が真っ赤になってしまって
痛々しくなりながらも
そう言って
本当に喜んで下さいました。

痩せられて
杖をつかれるようになったけれど、
声の張りは 全く今まで通り。
免許の書き換えで
自動車学校に行くほど
まだまだ お丈夫。
「本当にありがとうね。
ご飯、まだだったでしょ」
目一杯のお気遣いをして下さるのを
初めてくらい 感じました。
宝石を着けて
顔色がほんのり赤みが増した
感じもしました。
宝石を見て
生き生きお喋りする姿を見て、
いつでも
来ていただきたいと思いました🌸
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