長年寄り添った
ご夫婦。
もう一度
結婚式を挙げようと
新しい結婚指輪を
お買い求めにご来店されました。
保育士の仕事をしていたから
ずっと
指輪が出来なかったから、と
新しく
ブルーリバーの
美しいダイヤモンドがキラキラ光る
リングを選びました。
サイズもピッタリ✨
先代の頃、
日本堂で働いていた
叔母さんがいました。
節子おばさん。
私はその方から
帳面の付け方や
宝石の並べ方まで
細かく教わりました。
引退された後、
叔母さんと仲良くされていたのが
このお客様。
「節っちゃんが
ここに連れてきてくれたんだわ」
、と涙ぐみます。
2年前のお正月に
急逝された叔母さん。
毎日、日課のお散歩を
していたお二人。
明けましておめでとう、に
返事が無かったことが
別れの始め。
未だに
切なすぎて
一緒に歩いていた
川沿いの道を歩けない
、と言われます。
私も
3年前のお正月に急に
叔母さんから電話が入りました。
泣きながら。
送った年賀状で私がニコニコ
笑って写る写真を見たら
なんだか泣けて仕方なくて
電話をかけてしまって
ごめんね、良かったね、と。
この電話は私の切ない思い出。
引退されて何年
経っていても
ハラハラしながら
思っていてくださったのだな
、と。
今回の指輪探し。
別のお店で
もっとお値打ちな指輪が
あったのだそう。
でもここでは買いたくないと
思って
日本堂に来たのは、
きっと節っちゃんが
ここに呼んだのよ、と
言われました。
(後筆)
次の日、朝一番。
畑に出来たスイカを持って
少し早いお盆のお供えにみえた
節子さんの旦那様。
〈その同じタイミングで〉
節子おばさんのお友だちが
再来店。
こんな偶然ってある?
横に節っちゃんがいるんだね、と
しみじみ。
覚えてもらえているうちは
魂は死んでいない
という言葉は
本当かも、です。
このブログも
今、
節子おばさんの机と呼んでいる
席で書き足しています🌸