忌明け前の初釜

今日は新年になって
初めてのお茶のお稽古でした。

毎年初釜の日は
先生が黒豆を炊いて下さっていたり、

華やいだ
お茶の席になりますが

今年は、

先生がご主人様を
亡くされて日が浅く

まだまだお稽古は先
、と考えていた中

なるべく普通の生活を戻したい
という先生の強いご希望で

忌明け前の
お稽古になりました。

お参りをさせてもらって
たくさんの思い出話を
聞かせてもらって

久しぶりのお点前では
なにも変わらない時間が
流れました。

そして先生がこのいつもの
この時間を
待っていたのを感じます。

新年に着ていた
柔らかい着物は片付けて

普段着の
着物を着ました。

他のお仲間も
静かな色の普段の着物。

先生は落ち着いた
深緑色。

こういう時の着物にも
ルールはあるかもしれないけれど

お茶のお作法ほど
カチカチにならず

気持ちを表した服装で
来れる自由さは
先生の懐の大きさだなぁと。

毎週来るお稽古の日を
淡々と過ごすうち、

これが日常になっていく
時間の積み重ねの中の一日。

いつものお喋りの中で
泣いたり笑ったりした日でした。

お線香の煙が頭の上で
雲のように漂う景色が
不思議だなぁと思いながら

みなさんのお喋りを
聞きました。