やり方を考える

奥の事務所にいたら
スタッフが呼びに来ました。

「真珠コーナーで
ウロウロしている人がいる」
、と。

行くとケータイ片手に
中国語を話す
ジャンパー姿の男性が。

日本語は
全く話せない様子なので

翻訳機で
やり取りを始めます。

写真を撮ってもいいか?
動画を撮ってもいいか?

と言うので
まず

あなたは観光客か?
、と尋ねました。

そうだと言うものの、
ケータイのスピーカーからは

複数の男性の声がして
慌ただしい。

ここ数年。

海の変化からの不作で
数が少ない上

日本の真珠に
目を付けた中国人が

真珠を
買いあさるようになり、

卸から商品が消えて
値段が高騰してしまいました。

品薄で卸から
手に入らなくなると次に、

うちのような地方の小売店に
目を付けるようになったそう。

なぜなら

卸から仕入れる価格と
小売店で据え置いてある価格とが
変わらない位に

真珠の価格が
高騰してしまったから。

小売店から
丸ごと買っていく中国人がいる
、とは聞いていました。

その対策から日本堂では
数か月前から、

真珠の販売に関しては
【お一人様一本限り】の

ポップを入れて
お客様に説明をしていました。

目先の利益があっても
もし全部売ってしまったら
次、

新しい商品が
手に入らないので

真珠が必要な
日本堂のお客様が
困ってしまいます。

日本堂では
真珠不足を見越して

安い時に
在庫を増やしており、

それを
大切に販売しているので、

ここには他のお店さんよりも
多く真珠がそろっているはずです。

「このポップの意味は
わかりますか?」

販売出来ないのは
品薄のためだと中国語で翻訳すると

電話で話をしながら
出ていかれました。

長年、お店に立っていると
その宝石の見回し方で

同業の人だな、と
わかるようになりました。

中国人のバイヤーは
より分かりやすく

いつかは来ると
身構えていたものの

応対には
ドキドキしてしまいました。

話は代わって
息子の話。

先日、同級生から
「◯◯君がニュースに出てるよ!」
、と連絡をもらいました。

ありがとう!嬉しかった!

空港で働く息子が出した
アイデアが
話題になったよう。

到着の手荷物受け取りの
ターンテーブルに

味噌カツなどの食品サンプルが
一緒に回っていて

セントレアの食堂に行こう!
と、促す作戦らしい。

昨夜、
里帰りをした彼から

空港を良くするために
どんなアイデアがある?
、と聞かれて

おばさん目線で考えながら
お喋りするのは楽しかった~。

業界にいては
わからないことも

少し離れている人からは
意外な意見が聞けるらしい。

私たちも
その通り。

やり方を色々と考えて
少しでも
今より良くなるように

気づきがあれば
教わりたいです。