古き良きモノの救出

都市鉱山と呼ぱれる、
引き出しの中に眠っている
宝石たち。

お金になる今だから、
売ってしまわれる方もいます。

それはそれで、大きく見れば
リサイクルとして
再びその金は生かされます。

でも、出来れば
そのまま使って頂くか、

少し手を加えれば
現代風にリモデル出来るので、

もう一度宝石として
使っていただけるのが

宝石の価値として
一番良い残し方だと思います。

宝石に限らず、今の
【モノを持たなくなった時代】

古き良きモノまでもが
どんどんと壊されて

無くなっていくのを
身近でも感じます。

「家を一軒、壊してしまう前に、
持っていけるものは持っていって欲しい。」

従妹からSOSが来ました。

母屋を一棟

今月末には
壊し始めるそう。

その中身を知って
「こりゃいかん!」と思いました。

従妹の嫁いた先は昔、瀬戸の宮前で
『米屋旅館』という

料理旅館をしていたことを
初めて聞きました。

https://www.museum.or.jp/event/82135

旅館ではきっと
結婚式などがされていたのだと
思いました。

三三九度で
使われていたと思われる漆器や

朱塗りのお膳、お盆や、
山ほどの手書きの陶器たち。

壊されてしまう前に、

「とにかく見つけ出して、
出してしまわないと」


スイッチが入りました。

見つけ出す
、という言い方は

広いお屋敷にまだまだ
たくさんのモノが残され過ぎて、

箱を次々開けていかないと
見られなかったから。

〈欲しいものがあったら持っていく〉

、と簡単に思って
出掛けたものの、

実物を見たら

〈古き良きモノを救い出さねば〉
という行動に変わってしまいました。

車で5車分。

夕方までかかって
出すものを出しました。

惜しかったのは
たくさんの庭木。

赤い実をたくさんつけた
形の良い福来の木や

たわわに実るだろう
金木犀、

他にもマキの木や
見上げるほどの紅葉・・・

これらはもう時間がなくて
そのまま家と一緒に倒されてしまいます。

それでも

お庭の池の岩の上にあった
大きな水受けが

なんとか動かせて
運び出せて良かった。

他に旅館らしいものも
たくさん出てきました。

三味線やバチ、
日本髪を結っていた頃の
鼈甲のクシ、

メガネや
古い時計など、

細かく見なければいけないものは
日本堂に持ち帰りました。

中には古い指輪なども
あったので、
お金になるといいなと思います。

持ち出したものは
なんとか使うか、

手描きの食器や
古い陶器が欲しい方は

まずは見て頂ければと
思います。