5件目の日本堂

朝、
開店前からいらしたお客様は
ご夫婦。

娘さんが二十歳になるのに
真珠のネックレスを贈りたくて
見せて欲しいとのこと。

話をすると、ずいぶんと
真珠のことを詳しく知ってみえました。

そして、たくさん質問のような
お尋ねもありました。

真珠の
勉強会のような形になり、

「真珠は奥が深いんですね・・・。
もっと勉強したくなります。」と
興味を持って下さいました。

実は、と話をされたのが
日本堂が5軒目の宝石店だということ。

そして、比べたからこそ
日本堂の真珠の品質の良さがわかり、

ここで買うことを決めた。
ようやくお店が決まった。

そう言われました。

細かなことだけれど、

真珠を入れるケースの
クオリティや、

付随するイニシャルの18金のチャームや
イヤリングがついていることや、

娘さんに合わせて
ネックレスの長さを調節することや、

クリーニングのサービスなども
、全部含めて、

ようやく願いに叶ったお店に出会えたと
喜んで下さいました。

聞けば二十歳のお姉さんの下に
妹さんがいるとのこと。

それならば

同じ時に海から出てきた
姉妹のネックレスをあつらえることを
お勧めしました。色もテリも同じ品質。

あこや真珠の不作でこれから
2割ほどは値上がってくることも考えると、

ご予算で一本ではなく、
2本買った方がよいとお伝えしました。

その事もよく理解下さって、
ご姉妹真珠を2本、買うことに。

3種類の
姉妹真珠の中から

長い時間ご夫婦で話し合って
ようやく、

コレだ!というネックレスを
選ばれました。

「娘が二十歳になったけれど、
遠くの大学で、

しかも成人式にも出ないと言うから、
この節目に何かしておきたい。」

その親心が
真珠のネックレスという形に
なったようでした。

ご夫婦2人で無我夢中で
ネックレスを探し始めて、

ここ連日あちこち回り、
ようやく見つかった!と

ホッとされているのが
伝わってきました。

来ていただけて
こちらも嬉しいです。

ご姉妹の区別が出来るように
ケースに名前シールを貼ろうかな。

親御さんの気持ちと
同じ位の気持ちを持って

丁寧に
お支度を整えようと思います。