そこにいるはずの人が
そこからいなくなる
さみしいという感情ではなくて
あれっ、いない・・・と
そう実感した時に
どうしようもない気持ちが
わくのだろうと想像するだけ。
実家の会社の事務所に
お留守番のように30年もいてくれた
下ちゃん。
小さかった子供たちは
下ちゃんは事務所に住んでいるんだと
勘違いしていたほど
ずーっと
事務所にいた下ちゃん。
母と同い年なのに私にとっては
おばあちゃんみたいな存在でした。
朝一番に下ちゃんの息子さんから
突然の訃報。
ピンピンコロリ、が
幸せなことだと
本人が言っていたのは
知っていたけれど
周りにとってそれは
悲しいの前の感情が大きくて
どうなっちゃうのかなと
今は思うだけ。
繕い物だって
まだ、してもらいたかったし
話だって
まだ、聞いてもらいたかった。
下ちゃんが育てていた蘭。
ステイホームの前には
蕾だった花が今
ようやく咲いたのに、と
妹が言いました。
通う道。
バスの中からきっと
毎日
日本堂を
見ていてくれたんだろうな。
ヒョコヒョコと歩く姿を思い出すと
泣けてきます。
私が結婚をした月に
私の代わりに事務所に入ってくれた
下ちゃんは
家族にまじって
家族になっていました。
咲いた蘭の花
見ながら
まだまだ
お喋りしたかったのに
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