NIHONDO理想の宝石

「大きな宝石はありますか?」

ご来店されてすぐ尋ねる
お客様がいらっしゃいました。

身長が高くさっぱりとした
お洋服を着てみえる女性でした。

ピン、ときた
宝石がありました。

作りたての
アメジストのリング。

トップウィンドウに
展示してあった

その飴玉みたいな
大きな宝石を見せた時。

「そうそうっ!これこれっ!
私がイメージしていたもの、そのもの!!

なんでこんな理想のが
一発であるの?!気持ち悪い!!」

聞けば
彼女は去年一年間、

行く先々で宝石店に立ち寄っては
同じ事を聞いていたそう。

でもどこで見ても何か違う。
どうして違う?

そうずっと
思っていたらしい。

どこで尋ねても、
そういう宝石は無いですよ

、と言われるばかり
だったそう。

余分なデザインは要らなくて
さっぱりと美しい、

人から見て
おもちゃにみえるくらいに
大胆な宝石・・・

それを彼女は
理想としていたらしい。

でもそれが
どんなデザインなのか、

そこまでの想像は自分でも
出来ていなかったらしい。

ところが

それが急に目の前に現れたから
ビックリ驚いてしまったらしい。

ここまで約
5分ほどの時間。

他には無いの?
、と言われたので

アメジストの他、ガーネット、
オパール、珊瑚、
ピンクモルガナイトを出すと

「どうして・・・
迷うくらいどれも素敵。」

お見せした宝石は、
どれもNIHONDOブランド。

日本堂がオリジナルで作った
リングでした。

ここからその商品の
説明をしました。

私たちも店頭に置く商品を
いつも探していること。

理想の商品が
見つけられない時には

作ってくれる工房を探して
つくってもらうようになったこと。

それを

NIHONDOオリジナル商品として
販売するようになったこと。

だから、きっと、

私たちが追い求めてきたものと
お客様の求めているものが一致して、

これだけ気が合ったのが
分かりました。

オリジナルの商品は
一つ一つ

話し合った時間や
形にするまでの時間はとても長く、

このお客様との出会いは
本当に嬉しかった。

偶然の出会い
、みたいに思えたけれど、

これはパッパッと
出会ったのではなくて、

そこまでこだわって
努力してきたからこそ

結果的に

お互いの共通点があって
出会うことができたんだと
思えました。

ご縁は
偶然ではなくて、

追い求めたもの同士の
引き寄せかな、とも。

結局、「2つ買うことにする」
というので
お取り置きしようと思ったら、

もう買って持って帰りたい
、と。

連れて帰られる宝石たちも
喜んでるみたいに見えました。

求めて追い続けた先に
出会えることが〈ご縁〉なのだと

日本堂でよくある
いろんな偶然は、

たまたまに思えることが
実は

求めていることが多すぎるからこそ、
叶うチャンスも多い、

そういうことなんだと
はっきり知った出来事でした。