母校の先輩がご主人様のメガネの
レンズ交換でご来店されました。
鼈甲で金縁のフレーム。
もう一本は18金のフレーム。
鼈甲フレームなど、今ではなかなか
見ることが出来ないので
受け継がれてきた
ものなのでしょうか。
ある程度の年齢になると、
こうした別格のメガネが
顔を老けさせることもなく、
風格さえ醸し出す
アイテムになってきます。
検眼をさせてもらい、
最新の
見え方が楽なレンズを
入れることになりました。
ご主人様がメガネのことを
している間、
こちらでは先輩とお嬢様の
宝石のクリーニングを承ります。
先輩の
亡くなったお母様の宝石たちで、
大きさもしっかりとある
ダイヤモンドや太いネックレス等、
世の中が豊かであった時代の
良い宝石たちでした。
これをしまっておくための
宝石箱が欲しいとのことで
ひとつひとつ
しまっていきます。
その時にお尋ねしたのは、
「これは使わないのですか?」、と。
「こんな派手な宝石は
使えないわよねぇ」
、というお返事。
ちょうど、
宝石を使えそうな年齢の
お嬢様が一緒だったので、
もし良ければリモデルして
使いませんか?と
提案してみました。
1.5カラットの
大きなダイヤモンド。
突きあがるような
立て爪なので
普段に使うには
抵抗があるデザインで
なおかつ
ダイヤモンドもとても
大きかったので、
リモデルで
作り直すデザインは
ダイヤモンドが
おとなしく見える、
あえて大きさを
隠すようなデザインの
リングを
ご提案してみました。
お嬢様の
普段に使っているのは
金の指輪。
リモデルのリングも
地金を選べるので、
プラチナではなくて
18金のイエローゴールドを
選ばれました。
母娘が楽しそうに
デザイン選びをしている姿を
メガネのことがすんだ
お父様が
ニコニコ顔で
眺めています。
「普段からそのダイヤを
使えばいいじゃないか」
、とおしゃべりに
加わります。
すごく幸せそう。
ジュエリーの形をリモデルで
少しずつ変えながらでも
宝石は後世に
受け継がれていけるもの。
それに
この幸せな時間の思い出が
乗っていくなら、
元々このダイヤモンドを
着けていた御母堂様も
作り直すことを
きっと
大喜びしてみえるんじゃないかな~と
思いました🌸