七福神に呼ばれて

近所に住む友だちは時々
宝石の相談にやってきます。

それ以外の話も
よくするかな🌸

ある時。

「お抹茶茶碗、
もらってくれない?」、と

電話が
掛かってきました。

聞けば、

空き家になっているお祖父さんの家に
たくさんの陶器があって、

どうにか
片付けないといけないらしい。

ここは陶器を
〈瀬戸物〉とさえ例えられる

陶器の街
〈瀬戸市〉

だから
陶器に溢れていて、

よそのエリアに行けば、例えば
デパートに大切に飾ってあるような

作家物の作品でさえ
たくさん持ちすぎて

整理しきれないと嘆く瀬戸の人は
少なくありません。

「いいよ、段ボールのまま持ってきて!」
、と言ったら

喜んで
持ってきてくれました。

(どなたか、お客様で欲しい方がいればもらっていただこうと思っています。ブログを見て下さっている方、どうぞお声掛け下さい🌸)

話の流れで、なぜかその子の家に
行くことになりました。

足を踏み入れた途端、
見つけたのは、

実家に掛かっている
北川民次の絵。

「あれ~おんなじ絵を持ってるよ!」

そして。

次の部屋にはいった途端に
目があったのは、

実家に大切に据えてある
七福神!!?

「あれーーー!!この子、
おんなじ子だ!!!」

そして。

次の部屋で見つけたのは、
日本堂のディスプレーに今も使っている杯!?

「あれーーー!これは元々
皇室への献上品として作られたんだよ!!!」

私からしたら
もったいないものばかり。

「全部いらないの?」

「うん。全部いらないの。」

とにかくこのまま置いておけば
二束三文か

家と一緒に
壊されてしまうから、

使えるものは
救出しようと思いました。

あれこれあれこれ。

ホコリをかぶっているものは
お喋りしながら掃除をして、

持っていけるものは、一旦
お店に持って帰りました。

「わぁ!!素敵!!」

持って帰ったものを見て
スタッフたちが

欲しい!と
言ってくれました。

壺だったり、
花台だったり、
傘立てだったり。

スタッフ宅に素敵に収まった
傘立ての写真を見て

「よかった!もらってもらえて!!」と
贈り主の彼女が喜んでくれました。

目があった
七福神。

聞けば、お祖父さんが大切に
床の間に飾っていたらしい。

お願いだからこの子は
どこにもやらずに

ずっと
持ち続けて欲しい、と
お願いしました。

うちの子は大黒さん。
彼女の子は布袋さん。

きっと作家さんが
七人の神様を作って、

きっとどこかに
残りの5人の神様たちがいるんだよね、と
話は膨らみました。

「私、この子に
呼び寄せられたんだな、きっと。」

「そうだね、そうじゃなかったら
どこかにやっちゃうところだった。」

そんな会話になりました。

ずっと子どもの頃から
見守るようにいてくれたお爺さんの

その兄弟さんに会えたような
嬉しさがありました🌸