光る炭

友だちがお土産をもって
来てくれました。

その中にあったのは、
遠く離れた場所で一人頑張っている
息子さんが焼いた【備長炭】

炭を、友だちは
キレイに洗って

カゴに入れて
ラッピングして、

飾りの松ぼっくりを添えて
「お手洗いの消臭用にでも使って🌸」と
プレゼントしてくれました。

過酷な炭焼きの仕事。

炭にできるのは
ずっしりとした上質の生木。

それはとても重く
運ぶのも重労働。

それを窯に入れて
三日間焚く間、

窯の前で
番をするのだそう。

出来上がりを窯から出すのも
熱い仕事。

時々会う彼は、火傷をしていたり
耳の中もススで真っ黒だったり。

それでも
〈本人が好きでしている仕事だから〉
と言い切る、母は強し。

お手洗いの中ではなくて、
宝石ケースの中へ入れました。

宝石も炭も、
元々は自然界にあったもの。

作り手が気持ちを込めて
作りあげたモノには、

気持ちをひく魔法、みたいな
不思議な魅力があります。

並べたら、モノ同士がお互いを
引き立て合っている気がしました。

宝石ケースに入ったことを
喜んだ彼女は、
たくさん写真を撮っていきました。

「息子が喜ぶから、送ってやろ。」

頑張る子を遠くからそっと応援する
、素敵なママです。