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真珠のおはなし

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午前中、
親子三人でいらしたお客様。
「今月末に法事があって、その時までに
娘二人に真珠のネックレスをあつらえたい。」
そう おっしゃいました。
たくさん並んだ真珠の連の前に
座って頂き
パッと見、同じ形の真珠のネックレスが
どうしてこんなに値段の差があるのかを
品物を見て頂きながら
説明をさせていただきました。
見比べると
よくわかっていただけます。
そして、真珠の色に
日本堂の内装のピンクの壁の
映り込みもあるので
気に入った真珠を
実際にご試着頂いて
外に出て
全身鏡で見て頂きました。
うっすらピンクの
テリの良い真珠。
娘さん2人とおかあさん
全員一致でそれに決まりました。
ただ、姉妹用に2本
同じものが揃わなかったので
それと同じ品質のものを
加工前の糸のまま数本取り寄せて
そこから2本、引いて
選んで頂く事になりました。
納める時の長さを決めて、
イヤリングかピアスか決めて、
お付けする18金のクリッカーの
イニシャルを聞いて、
絶対に法事に間に合うように
ご用意をします。
午後は
お嬢さんの真珠のネックレスを見に
自分と同年代ほどの
ご夫婦がおみえになりました。
「娘が厄年になったので、
身を守る意味で真珠を買ってあげたい。」
そういう理由での
ご来店でした。

真珠の質は、
ちゃんとした扱いをされていれば
お値段に比例しています。
日本堂の特色は
テリの良さ。
テリを重視して品選びをした
真珠が並べてあります。
エクボなのか、
変形なのか、
大きさなのか・・・。
ご予算の中に入れるために
どこを落としていくかを決めていきます。
比べれば小さな範囲の中での
良し悪しはありますが
どれを選んだとしてもキレイ!と
思っていただけるテリの美しい真珠です。

「本当は節分の日に買ってあげたかった。」
そう こぼされたので、
鑑別書の日付は数日前の
節分の日にしておきました。

2019年に
稚貝の大量死のニュースが
流れました。
真珠の母貝になる
小さな貝の子どもです。
年末に真珠島へ行き、
実際の稚貝の標本を見ました。
話に聞いていた、
シートにくっついた
小さな貝。
見て納得しました。

数年で母貝になるはずが
育っていない。
だからこれから真珠の数が
どんどん減っていきます。
今日、電話で
「海が良くなくて
真珠の数が少ない。」
広く養殖場を持っているところの
真珠の卸の方が言われました。
どうしよう・・・
どのくらい減るのだろう。
真珠がなくなってくるという
ニュースの中の出来事が
私たちのような
お客様と直結するところに影響すれば
取り合いになるのか、
値段がつり上がってきて
手の届きにくい宝石になるのか、
今はまだ想像がつきません。
日本堂真珠