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わらしべ長者

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「責任は、とれません。」
了承していただいた上で
引き受けました。

有名ブランドのアンクレット。
「ヒモが切れてしまって
ブランド店に持って行ったんだけど
『修理できない』と言われたから
ここに持ってきた。」
元職場の先輩。
ご主人のご愛用のアンクレット・・・。
こういったもの。
売ったところがやらなければ
誰がやるんだろう・・・。
どこもやらないのは
安易に引き受けて
もしも
切れて落としてしまった時のことを
考えてしまうから。
そうなった時には
代替品が手に入らないから
責任が取れない。
だからどこも やらない。
でも先輩、困ってる。
18金のモチーフは
当たる内側部分の作りが鋭利で
使ううちに
布ヒモなら切れてしまうだろう
デザインです。
また切れるのは時間の問題。
切れるの承知なら
仮、という事で
〈半分までは〉、こちらでやる
〈未完成の最後の部分は〉、ご自分で。
だから
お金は、とりません・・
責任は、とれません・・
その約束で
お預かりしました。
でもでも
そう言ったものの
どうやって直していいのか
分からない・・・。
そうだ・・・!
久米邸のおかあさんだ!!
陶器のアクセサリーを
革ひもで結んでくれたのを思い出して
訪ねて行きました。
古民家 久米邸は
日本堂の裏にあります。

「おかあさん、教えて下さい。」
先輩のアンクレットを手に
訪ねて行きました。

窓際の椅子にすわって
手ほどきを受けます。

これでいいのかな?!
ダメだねー。
これでは!?
ダメだねー。
しばらく
手を動かして

「あっ!これでいい!!」

良かった!!
できたね❤️
おかあさんに
誉めてもらいました。

大好きな練り込み作家、
坂谷さんの
新作柄のカップとお茶碗✨
思わず買ってしまいました。
お礼として買った訳ではないのに
おかあさんが気遣って
最後まで 手にとって悩んでいた
骨董のお皿を おまけしてくれました。
先輩、に 
と思ってやったことが
自分、に
還ってきて

釘付けになってしまった
見事な老松と御茶屋の人影。
迷った骨董が
自分の手に入るなんて・・・💕

現代版
わらしべ長者、みたいです✨

日本堂/宝石の修理