そそとした佇まいの娘さん。
ひとつき前にお父さまと
いらっしゃいました。
手にされていたのは
亡くなられた
お母様の宝石箱。
そのまま入っている
この宝石たちを
どうしたら・・・との
ご相談でした。
静かに横に座っている
お父様は
亡くされた奥さまのお品が
どうなるかを
見届けているように
お見受けしました。
【お母様のダイヤ+お父様のリング】
お母様の
古いデザインの
ダイヤモンドリングから
メレダイヤを外し、
お父様から譲り受けた
シンプルな結婚指輪に
埋め込みました。
【お母様のお気に入りリング】
サイズを
お嬢様のサイズにお直ししました。
【お母様のネックレスから】
その金を利用して
新しく
普段使いできるデザインの
リングを作りました。
お母様の
ダイヤモンドを埋め込んだ
お父様からの
リングを見ながら
「想像がつきませんでした。
今、鳥肌が立っています。」、と。
嬉しい気持ちが
伝わってきて
同じように
嬉しくなりました。
そして
ダイヤモンドを外して
ワクだけになってしまった
お母様のリングを
「これは持って帰ります。」と
おっしゃった時、
お別れから
まだまだ
日が浅いことに
気付かされました。
自分も
今
同じように
そういうリングを
指に
しているんですよ。
そう伝えればよかったなと思っています。