NO IMAGE

お客様と店員だけれど

NO IMAGE

先代からお付き合い下さっているK様。

ちょうど親世代で

とても可愛がって下さいます。

「ちょっと、この金具を直して」

、と以前

組み直したアレンジネックレスを

持って見えました。

考えて

使いやすく被りのネックレスに仕立てる様、

水晶を足すことにしました。

とってもとっても

たくさんの宝石を持って見える方。

新しい物もたくさんある中で、

随分使われていないアイテムの修理。

どうしてかなぁと

その時は思いました。

用事が早々に済み、

「これ・・・・」

そう言って手渡されたのは

新聞紙に包まれた

ホカホカの五目めしでした。

うわー美味しそう!

みんなで喜んで受け取ると

ご飯を炊いたのは、

亡くなった家族の為に

お仏壇にお供えしたかったから。

そして

ここに持ってこようと思って来た

、とおっしゃいました。

その時には気付かなかったけれど

先代から

手作りのものを持ってみえたのは

初めてと言われて

ハッとしました。

ご飯を炊いた事

色んな事を

話したかったけど、

お客さんとして来なきゃ・・・

そう思われたんだ。

だから

お仕事を作るために

ネックレスの修理だったんだ。

いつも明るいK様だけど、

色んな思いをされて

それでも前を向いていないと!、と

頑張っていて。

でもほんの時々

心の内を明かされる時があります。

一緒にいる短い時間のおしゃべりには

とても濃いお話を

重く無くサラリとこぼし、

いつも最後は笑顔で帰っていかれる。

店員としてお店にいる私たち。

仲良くしていても

お友だちではないことを

K様はとても意識して

接して下さっていることに驚き、

そして

すごいなぁと思いました。

五目めし、

瀬戸の味がしました。

懐かしい味。

とっても美味しかったです。