歩ける人生

今日はたくさんの
学びがありました。

先代、先先代から
日本堂を御愛顧下さっている
Kさん。

昔から若かった私たちにさえ
気をかけて下さった

優しい
おかあさんみないな
存在の方です。

自動車の
免許を返納されたのが
つい先月。

いつも、ふとすると
お喋りに立ち寄って下さっていたのが
無くなると

どうされているのか
気になります。

この間、
帰り道に立ち寄ると

「自分に合う手押し車が
見つからない」という話に。

菱野商店街に
介護用品が借りられるお店が
あると聞いたので

一緒に
出掛けることにしました。

介護用品の
〈りんりん〉さん。

事前に
連絡をしておいた方がいいと
お電話すると、

「はーい!お待ちしています!」
、とハツラツとした女性の声。

駐車場から
りんりんさんの店先まで、

長い長い商店街の道を
途中休憩しながら

杖をついて歩くKさんと
ゆっくりと進みます。

お店に着くと、中には
人がいっぱい!

車座にみなさんが楽しそうに
品選びをしています。

お電話を下さった方?
と店員さんに聞かれた時に、

「あっ!幼稚園のママ友だ!」
と気付いたのと同時に

向こうからも
「あっ!」と笑顔のハグ。

懐かしい。

25年ぶり位会わないのに
お互いが判りました。

昔からハツラツとした彼女は、
自分の親御さんの介護をきっかけに、

老化の予防を啓蒙していく
仕事を始めたそう。

手押し車の前に、まず、
【足元の靴が重要だ】

、ということの
説明を受けました。

【靴によって歩けない人が
たくさんいる】

最初はその意味が
よく判りませんでした。

でも、実際にKさんの靴を
合わせてもらって歩いてもらったら、

歩みが全く違う!!?

ヨチヨチと
横歩きをしていた
Kさんが、

大股でしっかりと、前に
足が出るようになった!!!

靴1つでこんなに変わるの?!
と不思議にさえ思って聞くと

〈合わない靴を履くことによって
歩きにくさで歩けない人〉が

とても
多いのだそう。

たしかにメッシュ生地の靴は
履き心地良さそうだけれど、

身体を支えるには不向き。
それがよく理解できました。

じゃあまずは
歩くための靴。

考えられた設計のその靴は
五千円ほどの良心的なお値段。

手押し車も何種類か試して
ようやくKさんの好みが見つかり、

1ヶ月300円のレンタルで
さっそく借りられることに。

靴を新しく履き替えて
試して歩くと、

足元がしっかりとして
歩きのスピードも元通り!!
昔のKさんに戻ったみたい!!

やっぱりどんなことでも
専門家に
頼るもんなんだなぁ🌸

本当は私は今回

自動車の代わりに
電動シニアカーで外に出て

ご近所のコンビニくらい
お一人で行けるようになれば

生活が以前と変わらなくて
いいな、という思いで来たけれど、

よく考えれば

その前に歩くことを
しないといけなかった。

杖で歩くのは見ていて
危なっかしかったけれど、

歩き専用の靴にして
手押し車を使って、安定して
これだけ歩けるなら

それがいちばん
大事だったんだ。

Kさんに向かって
彼女が

「これからの人生。
歩ける人生か、歩けない人生か、
すごく違ってきますよね。」

その優しい言葉に
強い説得力がありました。

ありがとうございます!!
また来ますね!!