「婚約指輪と結婚指輪を合わせたみたいな
普段使い出来るリングを探しています」と
飛び込みでみえたお客様。
それから
何度も足を運ばれています。
表情は険しいほど真剣で、日本堂に来る前も
いくつかのお店を回ってみえた様子です。
最初にご来店された時、
「あっ、これ、素敵です✨」と
ご自分で見つけたのが
〈ロイヤルアッシャー〉の
デザインリングでした。
悩みながら「これにしようかな」と
言われたものの、
前のお店にも忘れられない
リングがあると言われました。
後悔しないように、そちらのお店に
もう一度戻られるのをお勧めしました。
翌日、
電話が鳴りました。
本来気に入ったリングの他に、
ロイヤルアッシャーのリングで
気に入ったものがありました、と。
日本堂で買うことが出来るか、と
型番を告げられました。
もちろん可能なのですが
現品が店頭に無いものでした。
大きなダイヤモンドが真ん中についた
フォーマルなデザインで、
作りをアッシャーに尋ねてみると
爪留ではなく、石を二点ではさみこんだ
デザインと分かりました。
金額も倍になっていました。
今日は
ご主人様とおみえになった彼女。
更に話が膨らんでいて、
ダイヤモンドのリングと
もう一本重ねて使う別のリング。
重ね着けの〈２本〉を勧められたようで
迷ってしまっていました。
どんどん大きく高く多く
なってしまっていました。
大きなダイヤモンドが
爪で留まっていないデザイン。
毎日の使用には
私たちではお勧めしないデザイン。
「これを選んで毎日着けるのならば、
勧めて下さったお店でお買い求め下さい。」
と伝えました。
彼が買ってくれるリングを
いつも着けていたい。
迷いがちな彼女が
「こういうのが好き✨」と自ら
手にしたリング。
「日本堂でなら、このリングです。」と
一番最初のリングを
もう一度見ていただきました。
外に出て
陽の光の下でリングを見た時に、
「分からなくなってしまっていたけど、
やっぱりこれが好きです✨」
迷宮から脱出したような
晴れ晴れした顔になって
そう言われました。
悩みぬいた彼女に
ずっと静かに付き添っていたご主人も
ホッとされた様子でした。
予算の半分で済んで、ご主人様は
買うつもりが無かったご自分の結婚指輪に
興味が出てこられたようでした。
売って終わりではなくて、
これからがお付き合いの始まり。
気持ちも引き締まります。
日本堂インスタグラム