日本堂の定義

「お母さん。お母さんは
歳をとったから若い人には
敵わないっていつも言うでしょ。

でもね、

長年培ってきた経験を
頭の中で組み合わせて
言語化して人に伝える能力は

若者の
俺らよりもあるから。」

そう息子に言われた時。

お商売は
生き物と言うから

日本堂を
自分の人生と重ねて

〈やるべき事〉が
バっと拓けました。

世の中においての
日本堂の立ち位置が
わかった気持ち。

宝石の業界の中の
日本堂の係。

それは

【みなさんの役に立つ宝石店】

であること。

欲しいと思うものが
手に入ること。

それは
トレンドを追わない。

トレンドを作るのは
役目ではない。

長い
日本堂の歴史の中で

伝え聞いたこと、
学んだこと、
経験したこと、
伝統的なこと、

それは

慣習、であったり
しきたり、であったり
マナー、であったり

そういうことを全部含めて
基本の基を知っており

きちんと基本を押さえた
良品を揃えること。

結婚をする時
お葬式に参列する時
記念日の時

具体的には

ブライダルの
ダイヤモンド

品質の高い
美しい真珠

お道具として持つ
お念珠

普段使いの定番
ハーフエタニティリング
プチダイヤモンドのネックレス

ときめくほどの
美しい宝石・・・

等々。

宝石は別の品物とは違う
〈持つ意味〉をもちます。

ある人は資産として

ある人はお守りとして

ある人は道具として

ある人は癒しとして

ある人は思いとして

宝石を買い求める
お一人お一人には意味があって、

それに寄り添うために
知恵や知識を持ち、

その一つ一つを
しっかりと準備出来る
お店でありたい。

それが日本堂
そのものだということ。

私自身の話

厄年と知った時に、
心が弱くなって

衝動的に白珊瑚のお念珠が
欲しくなり、

手に入れてからは
毎日カバンに入れて
持ち歩くようになりました。

心が弱くなって
大難が小難になるようにと
お守りにすがったからです。

この経験は自分の思いつき
ではなくて、昔から

『珊瑚は身を守る』
という言い伝えを

知っていたから
行動したこと。

ならば

自分のように思って
買いに来る人が
いるかもしれない。

だから
準備をする。

『そなえよ つねに』

それを実践して

お客様のために
人のために

役に立つ
宝石店でありたい。

朝の息子との短い
会話の中で

長年考え続けたことの
答えが見つかりました。

日本堂の定義が
ハッキリ見えた朝でした。